カウンセラーの心構え

「人の役に立ちたい」、
だから「人の役に立つ仕事がしたい」、
と考えている人は多いと思います。

 

そして、「人の役に立てる仕事」として「カウンセラー」を
選びたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

 

確かに、現代社会は、ストレス社会とも言われ、
社会人だけでなく、子どもや高齢者にも
カウンセラーの専門的なカウンセリングを必要とする人が増えています。

 

カウンセリングを必要とする人たちの心の悩みを聴き、
相談に乗り、少しでもその悩みを軽くしてあげたいと考えるのは、
悪いことではありません。

 

ですが、「人の役に立ちたい」という理由が、
ボランティアのイメージでカウンセリングを捉えているものであるとすると、
カウンセラーになっても、活躍することができないと思います。

 

なぜなら、カウンセラーは、ボランティア活動の延長的な仕事ではありません。

 

ボランティアは、困っている人に対し、
自分ができる範囲で援助し、手伝いをしようという考え方です。

 

ですが、カウンセリングは、クライエントにとって
最善な解決策を一緒に考え見つけ出すというものです。

 

ある意味、カウンセラーは、クライエントのこれからの人生に対し、
責任を負っていくことになります。

 

人の役に立ちたいという気持ちはとても大切ですが、
その気持ちだけでは、
クライエントをまちがった方向に導いてしまう危険性があります。

 

カウンセラーは、「私なら分かる。」、
「私なら、あなたの気持ちを100%理解してあげられる」、
とおごりを持ってしまったり、
「もうこれでいい」と向上心を捨ててしまったり、
「相談に乗ってあげている」、「援助してあげている」
という自己満足の気持ちを持つことは許されません。

 

また、カウンセラーには、報われないこともあります。

 

自殺未遂をしてしまうクライエントもいますし、
治療効果があがらずに、非難を受けることもあり、
クライアントから裏切られることもあります。

 

さりげなく発した言葉が、クライエントの精神状態を
さらに悪化させてしまうこともあるでしょう。

 

カウンセラーの仕事はとても厳しく、辛いことも多いのです。

 

カウンセラーは、「困っている人を助けてあげたい」という
ボランティア精神だけでは、決して務まる職業ではありません。